チャイム

小学校五年生くらいの頃のことです。

私は風邪をひいて熱を出してしまい、自分の部屋で寝ていると、夢の中で自分の家のチャイムが鳴りました。

何となく玄関に向かいドアを開けましたが、誰も居ません。

気のせいかと思いながらドアを閉めてリビングに戻ると、またチャイムが鳴りました。

しかし今度はさっきと違い、何度も鳴るのです。

怖くなった私は、そっとドアを開けようと玄関に向かいました。

私の住んでいる家の玄関は、ドアの上と左側に小さな窓が付いているのですが、 その窓の部分に血の手形がいくつもいくつも着いていました…。

しかも手形が増えるのと同時に、ドアを叩く音が何度も何度も聞こえました……

その瞬間、私は悲鳴をあげるのと同時に夢から覚めました。

寝汗を拭きながら着替え終わり、階段を降りてふと、玄関のドアの方を見ましたが、特に変わったところはありませんでした。

当時は洒落にならないほど、怖かった話です。

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