コンビニの帰り道

 N県N市在住。今日の午後に起きた実話です。

 マンションからコンビニまでは、約1km 途中に20m程の橋が有る。 電子タバコをコンビニで購入して店を出た。
 そして、10m先のT字路を左折、川側を歩いていた時、不意に、線香の匂いがして「何だ」と周囲を見たが誰もいないし、左はボウリング場の壁。
 まさか、対岸の家から漂うはずもない。
 川を覗いたけど、誰もいないし何もない。
「気のせい」かな と 歩き出し、橋の中央あたりで強烈な線香の匂い(感覚的には鼻先で線香を燃やしてる)僕は振り向いた。
 橋も覗いたがやはり誰も何もない、その瞬間前を向くと僕の眼の前に80代くらいのおばあさんが立って僕を見上げていた。
 髪はボサボサ、黒い着物(多分喪服)両眼が無く、身体のラインに沿って灰色の煤が立ち上っていた為人間ではないと確信。
 時間的には2秒程、僕は老婆の空洞を直視して、心の中で「地獄に堕ちろ」と念じた途端、アスファルトに穴が開き、老婆は穴に落ちアスファルトはすぐ閉じた。
 僕はため息をつき、帰宅した。

朗読: 小麦。の朗読ちゃんねる

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