私が初めて見た幽霊の話をしたいと思います。
文章は下手かもしれませんが、ご容赦ください。( ノ;_ _)ノ
それは、暑い日差しがふりそそぐ夏のある日のことでした。
私は車で買い物に出かけました。
途中、交差点で赤信号にひっかかって、車を停止させました。
向かい側の対向車線には、白い軽トラックが止まっています。その下には異様とも思えるほど真っ黒な陰が出来ていて、のっぺりと広がっていました。
セミの鳴き声が、ジリジリジリジリ、ミーンミンミンミイイー……
私はこんな顔(´・ω・`)をして、信号が、青に変わるのを待っていました。
交差点のわきには大きなクヌギが生えていて、何枚かの葉っぱが道路に落ちていました。その落ちた葉っぱは、チリチリに熱せられたアスファルトの熱によって、くるくると丸まり、枯れ葉になっていました。
歩行者用の信号が、点滅を始めました。
もうすぐ自動車用の信号が青になるなあと私は思いました。そのとき、
涼しい風が交差点を吹き抜けました。
風に吹かれて、落ちていた何枚かの枯れ葉たちが、横断歩道の上をカサカサと転がりはじめました。
そして、軽トラの前を枯れ葉たちが、転がりながら通りすぎようとしたその時です。
軽トラの下の陰の中から、
人の上半身のような形をした影が、
ニュッと飛び出ました。下半身は見えませんでした。
人の上半身の影だけが、仰向けで寝そべったまま、ニュッと、飛び出したのです。
背泳ぎのスタートのときみたいな感じが一番近いです。あんな感じで軽トラの下から飛び出ました。
私は自分の目を疑いました。でも、ハッキリと人間の影だと認めざるを得ませんでした。
そんなふうに認識できたのは、二つの目の部分が、やけに白く光っていたからです。
飛び出た人影は、まさに仰向けで水を掻くように左腕を上に伸ばして、
転がっていく枯れ葉の一枚をグシャッと乱暴に掴むと、
スッと、再び軽トラの下の陰の中に引っ込んでしまいました。
それっきりでした……。
枯れ葉の掴み方は、わしづかみでした。
青信号になり、軽トラックは、何ごともなかったかのように走り出しました。横断歩道を渡りきれなかった枯れ葉がクシャリとそのタイヤに潰されました。
私も車を発進させました。
すれ違うときに私はその軽トラックが止まっていた場所の道路をちらりと横目で見てみましたが、何の変哲もない、少しひび割れたアスファルトでした。
それ以来、あの軽トラの下から飛び出た人影は一体何だったのか、たまに考えることがあります。
あの人影が、背泳ぎで軽トラの下から飛び出して枯れ葉をつかんで引っ込むまで、時間にして一秒もなかったと思います。本当に一瞬でしたが、私はハッキリと見ました。
要するに、ただの影です。一瞬だったので、見間違いとか、気のせいかもしれません。
でも私は、あれは絶対に幽霊の一種だと信じています。