洒落者の幽霊
これは私が昔、一緒に仕事をしていた編集者の話。社会学・民俗学を中心としていた雑誌や書籍を中心とした出版社だっただけに、地方取材などの機会も多かった。その時赴いたのは、九州地方のある豪商のお宅だ…
これは私が昔、一緒に仕事をしていた編集者の話。社会学・民俗学を中心としていた雑誌や書籍を中心とした出版社だっただけに、地方取材などの機会も多かった。その時赴いたのは、九州地方のある豪商のお宅だ…
どうしても昔の商売柄、車にかかわる事件は数多く体験している。 これは怖いというよりも、心底気持ち悪かった話。 舞台亜中部と関西を隔てる県でのこと。そのあたりはもともと本当に田舎道で、何もない場…
これは私の若い友人のお話。 彼女はフリーで舞台衣装関係の仕事をしているのだが、不思議な仕事仲間、というか弟子がいるという。 まあ和物から洋装まで、いろいろな素材を抱え込んでいるから、常に部屋は…
ひょっとしたら私は殺人者だったのかもしれない…そんな妄想に長らく取りつかれ、事業の失敗も重なって重度のうつ病にかかかってしまった。 当時私は、劇団からは離れていたが、仲間との交流は続いており、…
これはまだ私がサラリーマンをしていた時代の話。実はこの犬、死んだ親父がどうしてもといってもらってきた犬だった。名前も親父が生まれて初めて飼った犬の名をもらい,ビー公と呼ばれていた。 最初はテリ…
友人とふらり田舎町に散策に出かけたときの話。稲も刈り取った後の広大な田んぼが続く中に、昔ながらの大きな日本家屋が点在する場所に出た。風は心地よいし、日差しのぬくもりもまだ残っている時間帯。カメ…
これは昔、仕事でよく一緒に組んだお寺の娘さんの話である。 お家の商売柄、霊に遭遇するのは全く珍しくもなんともない。どちらかというと常時見えっぱなしに近い霊感の持ち主であり、私が気付かないところ…
これは私が古本屋をやっていた時の話。 時々、即売会といって、神社の境内などで行われる古本市に私も新参ながら参加させてもらっていた。 本来、天皇制を芯即嫌っている私だが、背に腹は代えられず、参加…
これは少々霊感らしきものがある、私の姪っ子が体験した話。 姪っ子といってももう30過ぎでシングル、女の子に似合わず車道楽で、当時はアルファロメオか何かに乗っていた記憶がある。 男の子みたいな外…
これは内科医と小児科医をやっていた老先生のお話。 もう大分前にお亡くなりになったが、ちょっとシニカルなところとユーモア感覚もあり、腕はもちろん人間的な部分でも患者の信頼は厚い人だった。 この先…
昔々の話、私が付き合いがあった雑誌の編集部は、ある生命保険会社のビルの1フロアを借り切っていた。十分に広さもあり、作業環境は最高なのだが問題が一つある。商売柄か、やたらビルのセキュリティがうる…
まあバブルのさなかから直後のこと、不動産屋を経営している友人から、いわゆる投資用マンションを買わないかという話が来た。場所はといえばメインステーションから5分、ただしよくあることだが表はまとも…